会派「新政の会」として視察研修に行って来ました。
視察は、先進的な取り組みをしている市町へ出向き、行っている様々な事業を担当者等の説明や現地視察などで直接把握をします。そこで得たもの事例等を参考にして、春日部市の活性化に繋げていくことを目的とします。
今回は、7月7日 金沢市 視察テーマ「歴史文化資産の保全・活用について」
8日 富山市 視察テーマ「富山市シティープロモーションについて」
9日 魚津市 視察テーマ「小中学校規模適正化計画」であります。

1.金沢市について

全国的にも有名な加賀の国「金沢市」です。歴史文化資産は、国登録有形文化財は約100件(全国7位)、市・県指定を加えると約400件になります。
この歴史文化資産を活用した事業として、①10月~11月を歴史探訪月間として、文化財の公開や探訪会を開催するなど、約20種類の多様なイベントを開催している。②市内に点在する文化施設を夜間無料で開放し、各種イベントを行っている。ナイト文化財、ナイトミュージアムを夏から秋にかけての3か月間開催しています。
金沢市は、昭和41年に国において「古都保存法」が制定された後、全国に先駆けて、昭和43年に「金沢市伝統的環境保存条例」を制定して、金沢固有の歴史遺産と歴史的な風致の保全に努めて来ました。
現在のまちづくりの基本方針は、金沢駅を東西に「保存優先の区域」と「開発優先区域」に分けて進めており、「保存優先の区域」では景観条例等による、まちなみ保存に取り組んでいます。特に、伝統的建造物群保存地区においては、地区の実情に応じた住民組織を結成して、自らの居住環境の向上と共に、助成金を活用して伝統的建造物事業の保存にも取り組んでいる。市長とまちづくり協定も締結しています。

« 感 想 »

金沢市は、歴史文化資産を守りながら、観光と結びつけて、まちの活性化に繋げて
います。春日部市にも、江戸時代の宿場町としての粕壁宿、利根川と江戸川の船運として栄えた宝珠花地区があります。江戸時代の街並みは失いつつありますが、粕壁宿、宝珠花地区には、まだ面影が残っています。円空仏としても有名な小渕観音院など様々な文化歴史遺産が多くあります。縄文時代の貝塚も残っています。
(詳しくは、下記のホームページをご覧ください。春日部市の文化財について)
http://www.city.kasukabe.lg.jp/bunkazai/kyouiku/bunka/bunkazai/shitei.html
当たり前ですが、行政が単に条例を制定するだけでなく、助成金や住んでいる住民との連携が大事であります。住民の意識の向上も大事であります。そして、いかに観光と結びつけるか、であります。春日部市の魅力を増すには、やるべきことが多くあります。

視察研修 金沢市

※写真は、視察会議と現地視察(伝統的建造物群保存地区の一つである
「東山ひがし」)の模様です。

2、富山市について

「シティープロモーション」とは、まちが持つ魅力ある資源を内外にアピールすることで、まちのイメージを向上させ、まちの魅力を高めて、人口増等に繋げていくもの、であります。富山市では、「都市を宣伝する、売り込む」ことです、と謳っています。効果として、富山市では下記のような点を挙げています。

・市民にとって
国内外から称賛される「わがまち」への愛着や誇りが定着する。
生活・文化レベルの高い豊かな暮らしができる。
Uターンなどによる豊かな家庭が築ける。
・民間企業・団体にとって
観光や商用の来訪者が増え、ビジネス機会が増加する。
特産品のブランド価値が向上する。
優秀な人材が確保できる。
住宅建設や消費支出が拡大し、産業が活性化する。
・行政にとって
交流・定住人口の拡大によって経済活動が活性化し、税収増とそれによる
充実した行財政運営が行える。 となっています。
富山市においては、課題として人口減少や高齢社会、中心市街地の魅力喪失などがあります。(春日部市にも当てはまります。)
まちづくりの基本方針として、「公共交通を軸とした拠点集中型のコンパクトなまちづくりを実現」を掲げています。市内に7つの拠点をつくり、その拠点と中心市街地を公共交通(路面電車やバス等)で繋げています。中心市街地の活性化には、様々なイベントを行っている施設の「エコリンク」や市内を見て廻れる「自転車市民共同システム」などがあります。
「シティープロモーション」は、平成20年度に、大都市圏から見た富山市のイメージを調査した結果等を参考に、平成21年度に推進計画を策定します。
大都市圏から見た富山市のイメージとしては、下記の4点が挙げられます。
①豊富な水により美味しい富山米、そのまま飲めるほど美味しい水道水
②ホタルイカ、白エビなどの水産加工食品業。
③立山黒部アルペンルートの日本海側入り口で、日本百名山が4つも存在
する山岳観光の拠点。
④新鮮な海の幸を安く味わえる飲食店・回転寿司が多い。ます寿司のバラエティも豊富
となっています。
これらの結果を踏まえて情報発信に取り組みます。
今行っている事業としては、
・シティープロモーション全国広告事業→ブランド力のある雑誌「CREA」に
PR記事を掲載する。
・「山ガール」富山市PR事業→専門情報誌「ランドネ」や地元フリーマガジンで
若い女性や山岳等に関心のある層にPRしている。
専門誌「山と渓谷」でPR。
・全国発信事業→テレビアニメ「サザエさん」のオープニングでのPR
「富山フィルムコミッション」の設立で、映画などのロケ地としてのPR。
映画「剣岳」、今上映中の「春を背負って」等がある。
・富山の水を活かしたプロモーション等です。(市の水道水を販売している。)
富山市内での取り組みとしては、
・シティープロモーション認定事業→各種イベントや包装紙等への「富山」表示への補助金交付
・「富山やくぜん」の認定→健康に良く、美味しいものを52品目認定している。
・孫とおでかけ事業→祖父母の方がお孫さんと市内の施設を訪れると、
入館料などが無料になる、世代間交流により家族の絆を深める事業。
・花Tramモデル事業→「花で潤うまち」を創出するため、指定の花屋で花束を
購入し、市内電車に乗車された方々の運賃を無料化するもの。
等があります。

« 感 想 »

富山市においては、様々な地域資源を有効に活かしている、市民に対しても様々な
事業に取り組んでいる、という印象です。
富山市では、活性化の為に、「大都市圏から見た富山市のイメージ」調査を行い、
それから得たものが大きいと感じた。自分たちでは分からない、当たり前だと思っていたこと、例えば「山」のイメージ等に気づき、「山ガール」等の取り組みを行い、富山の活性化に繋げている。春日部市においても、同じような考え方で「シティセールス」を掲げているが、いまいち、魅力を発見できていない、のが現実であると思います。春日部市のイメージは、なんといっても「クレヨンしんちゃん」でしょう。視察で国内各地に行っても「クレヨンしんちゃん」と言うと、春日部市と分かってくれます。商標登録の問題もあるが、もっと活かす方法を考えていくべきでしょう。そして、富山市のように、全国に春日部市のイメージ調査を行ってみても良いのではないか。自分たちでは気づかないことがあると思います。
春日部市の観光資源としては、大落古利根川や江戸川などの「川」があります。大落古利根川については、遊歩道と共に活性化を図りつつあります。江戸川の堤防も魅力的です。川の風景や内牧地区の緑や風景、不動院地区や庄和地区の田園風景などもテレビ・映画・CMなど撮影の誘致活動を行うことも出来ると思います。
(市でも「春日部フィルムコミッション」も行っています。)
市民に対しての富山市の取り組み「孫とおでかけ事業」「花Tramモデル事業」は
参考になります。

視察研修 富山市

3、魚津市について

魚津市には、小学校12校、中学校2校があります。12校の小学校を中学校校区毎の2校、つまり小学校を4校に統合する予定(平成35年度)となっています。
小学校の適正規模を1校あたり、12学級から18学級(1学年2学級から3学級)にする計画です。
これは急激な少子化の進行に伴う様々な課題に対処するためであります。
現在の住民登録をもとに予測すると、平成31年度には児童数337人(平成25年度は2212名です)、平成35年度には、5校で複式学級(児童生徒数が少ない場合、2つの学年で1学級となるもの)編成となることが予想されます。
平成26年5月に、「魚津市学校規模適正化推進計画」を策定しました。
そして、規模適正化を図るために4つの柱(基本的事項)を決めています。
①事前交流の実施
②きめ細かな教育の充実
③校名・校歌・校章の新規制定
④遠距離通学への適切な対応 であります。
学校再編にあたり、保護者や地区住民の方々、市議会等からも「さらに大きな枠組みで統廃合を行うべき」との意見も多く寄せられた、とのことでした。

« 感 想 »

春日部市の場合、「武里南部・庄和北部地域学校検討協議会」の中で、統廃合を進めておりますが、保護者や地区住民からは、まだお互いの考え方に乖離がみられるようです。庄和北部地域での「スクールバスの導入」がありますが、魚津市では、「通学距離が概ね3㎞以内については原則徒歩による通学とする」と目安を決めており、スクールバスの導入に際しては、市民バス等の地域交通インフラの活用も視野に検討する、となっています。魚津市の早め早めの対応が素晴らしいです。

視察研修 魚津市